2009年7月3日金曜日

7月1日 2か国目トルコ(2):イスタンブール 「イスタンブールの友人?」

バリスとアラジャ
「起床」
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ホステルの朝食は9時からなので、私は9時10分に起床し、部屋のある3階から1階に行った。朝食はセルフサービスのサンドイッチ。トマトとキュウリ、そしてゆ
で卵が具として用意されており、私はチーズペーストと共に
全ての具を盛り合わせて食べた。あまりロクなものを食べていなかった私にとって唯一思う存分食べられるひと時である。

そして11時になり、私は今日も案内してくれるというバリスに会いに、トラム(市電)を使って待ち合わせ場所へ行った。

バリスは時刻通りその場所にいた。昨日は2人だったが、今日は1人。アルジャンは、おじさんが病院に入院しているので、お見舞いにいっているので来れなくなったそうだ。

彼は私を昔皇帝が住んでいたトプカプ宮殿(宮殿)に連れて行ってくれた。そして私をトプカプ宮殿に連れて行ってくれると、
「ここの宮殿を見るのに一時間半くらいかかるだろう。それまで私はオフィスに戻って仕事を済ませてくるよ。」
と言ってその場を去って行った。なんと、仕事があるのにも関わらずバリスは私に観光案内をしてくれていたのだ。なんと優しいトルコ人!私は一人でも回れるので、仕事があるならと遠慮したが、バリスはいいからいいからと仕事場に帰って行った。

トプカプ宮殿入口
「トプカプ宮殿にて」
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そして私はトプカプ宮殿に入った。よく見ると、この宮殿は昨日兵士に止められて入れなかったPaleceではないか。昨日の兵士は
「明日の夜8時から開館する。」
といっていたのに、午前11時、すでにたくさんの人で賑わっているではないか。昨日の兵士は確かに「night」と言っていた。どうやら「morning」と間違えたようだ。店や道案内を聞いた時のことも考えると、トルコ人は総じてあまり英語が得意ではないようだ。

昨日は皇帝のいる宮殿だと思ったが、トルコは共和制。皇帝制は昔の話だという。昔の宮殿を観光用に開放しているのだ。

入口には銃を持った兵士が警備し、中に入るのに空港さながらのX線検査を受けさせられた。かなりセキュリティーが厳しい。中に入ると、ラッキーなことに中庭でトルコの伝統的らしき音楽隊が壮大に演奏し、多くの人が群がっていた。

私はしばらく音楽を聴き、ほかの場所に移った。このトプカプ宮殿はイスタンブールの有名な観光スポット。観光スポットに行くと必ずと言っていい程日本人と遭遇する。

トプカプ宮殿からの景色は最高だった。イスタンブール中が見渡せる程の高台にあり、青くて美しい海が広々と見渡せた。昔の皇帝はこの眺めを一人占めしたのだろう。羨ましい限りだ。

一夫多妻制が認められるイスラム教の世界。皇帝はもちろんたくさんの妻を抱えていた。その妻たちの住む場所が「ハーレム」。日本語でもある「ハーレム」はイスラム教から来た言葉だ。聞いた
話だが、イスラム教では一夫多妻制が認められるが、最近は経済的理由によって一夫一妻の家庭がほとんどである。一夫多妻制を取るのは一部の金持ち家庭だけだという。しかし、一夫多妻制の生活とは一体どんなものなのだろうか。生活が大変そうである。

一通りトプカプ宮殿を見たが、まだあと20分程あった。私は少々歩き疲れたので、トプカプ宮殿の中庭にある開放された芝生でごろ寝した。神聖なトプカプ宮殿の芝生でのごろ寝はまた格別だ。

「再び絨毯屋へ」
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トプカプ宮殿の門を出ると、バリスが待ってくれていた。バリスに、
「これから私のオフィスに来てまたお茶をしないか」
と誘われたので、再びお邪魔することになった。
前にも述べたが、バリスの働く会社は絨毯屋。市内および日本やアメリカに対して貿易を行っている。

昨日案内されたオフィスの屋上に行き、アップルティーを御馳走してくれた。トルコのアップルティーはりんごジュースのようにリンゴの味が濃く、とてもおいしい。彼に聞くと、トルコのアップルティーは、リンゴを煮てそのまま乾燥させているのだとか。茶葉というよりそのままリンゴをお茶にしているのだ。だから味が濃いのだろう。

彼はイスラム教について色々教えてくれた。ちょうどお茶をしているときにモスクから日本の町内放送のようにアナウンスが聞こえたので、彼に尋ねると、
「これはお祈りの時間の知らせだよ。イスラム教では1日5回メッカに向かってお祈りをすることになっているんだ。朝日が昇る時に祈り、昼に祈り、ティータイムに祈り、日が沈む時に祈り、寝る前に祈る。」
「祈る時はマットの上で祈り、祈る前は顔、手、足を洗わなければならない。」
他にもラマダーン(断食)はどのようにするかや、豚を食べてはいけないことなど沢山のことを教えてくれた。あまりイスラム教に今まで触れたことがなかったので、とても勉強になった。

しばらくして、バリスのオフィスの社長ファラジャがやってきた。彼はもう30歳になるが、彼の周りすべての人が、「彼はイケメンだ」と言っている程かっこいい人だった。
「今は歳だけど、若いころはTシャツを着替えるように遊んでいたよ。」
例えがおもしろいが、たいそうな遊び人だったようだ。私の就職先を聞かれ、話すとファラジャは当然のように知っていた。そして元日本人の彼女はバリバリの外資系証券ウーマンであったことを明かした。あとで聞いたが、ファラジャは相当なお金持ちだそうだ。彼女の収入の話を余裕で話してい
る姿からして、ファラジャは外資系証券ウーマン以上に収入を得ているのだろう。

日本には絨毯の商売でよく行くそうだ。そして驚いたことに私の大学を知っていた。商談の時の待ち合わせ場所によく私の大学の正門を指定するらしい。そしてお気に入りのお店がその近くにあるハンバーガーショップ「クア・アイナ」であるというから驚きだ。大学の前を通る国道246沿いのスターバックス近くの絨毯屋は友人だという。こんなに身近な話がトルコ人とできるとは思ってもみなかった。

ラク(上:水で割る前、下:水で割った後)
「トルコのお酒ラク」
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絨毯屋を後にして、バリスがランチに行こうと言ってきたのでランチに向かった。そして彼はトルコのお酒「ラク」というものがあることを教えてくれたので、私達は「ラク」が飲めるカフェに出かけた。

カフェではトルコ産の魚が挟まれているサンドイッチ(4TL=280円)と、少々高かったが試してみたかったのでラク(8TL=560円)を頼んだ。そしたらなんと彼が支払時に2TL奢ってくれた。
「1リラ2リラぐらい気にしないで。」

初対面の私になぜここまで親しくしてくれるのだろうか。

ラクはアルコール40%と強めのお酒。色は透明だが、水で割るとなんと白く濁るのだ。なぜだかわからないが、不思議なお酒である。グレープからできるお酒で、味は日本酒を少しフルーティにしたような感じでおいしかった。

しばらくバリスと話していると、昨日のアラジャがやってきた。病院のお見舞いが終わったからきてくれたのだとか。


「ガラタ塔」
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ガラタ塔は私が泊まるホテルの近くに建つ古代からつくられら塔だ。

そこからの景色は格別だった。イスタンブール中の景色が見渡せたのだ。そこで私はその景色と、彼とアルジャの写真を撮った。

そこにはレストランがあり、夜にはダンス等が披露されるのだとか。


「タクシム広場へ」
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私たちはタクシム広場へ向かった。私のホテルの近くだ。

タクシム広場に向かう通りはイスタンブールでも賑わっているところで、私は好きだ。

そこでかなり歩いたので、アイスクリームを食べようということになった。バーガーキングのアイスクリームは0.9TL(63円)。またしても、バリスは
「いいよ、気にしないで。」
と言って奢ってくれた。

通りを歩いていると、小学生くらいの子供が結構働いている。私が彼に、
「小学生くらいの子供もこの国では働いているのか?学校はどうしているのか?」
「学校は今お休みなんだ。本当は子供が働くのは違法なんだけど、彼らは貧しいから仕方のないことなんだ。」

トルコはEUの加盟申請をしているくらいだから、ある程度豊かだと思っていた。確かに豊かな暮らしをする人々もいるが、貧困の格差は大きいようだ。それと比べ、働く小学生を目にしない日本は恵まれている。

「別れ」
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そして彼らはまたオフィスに帰ってレポートを書かなければならないので帰るという。明日はアラジャが案内してくれるという。忙しいなら良いと遠慮したが、
「案内するって約束したから。」
と言って明日も同じ場所で待ち合わせということになった。

「カフェBelturへ」
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私がイスタンブールに来て初めて訪れたカフェBelurに再び訪れた。私はここがイスタンブールお気に入りの場所となった。そこから見える海の景色が良いことと、安いこと、そして昨日2回訪れた際に店員達が私の事を覚えていて、再び訪れたことにとても喜んでくれたからだ。

しかし、昨日いた店員達は今日いなかった。少し残念だ。そしてわたしは夕食にと、1.5TL(105円)のケバブと0.5(35円)のチャイを頼んだ。

私はここがお気に入りの場所だったが、少々がっかりしたことがある。私がチャイを飲み終わると、店員が
「チャイのお代わりはどうですか?」
と聞いてきたので。私は
「じゃあお願いします。」
すると店員はなんと、
「1LTです。」
私はすでに0.5LTでチャイを購入しているのにも関わらず、この店員は私から倍の金額でチャイを売ろうとしている。トルコでは外国人、特に日本人と解ると金額を不当に高く請求する場合が多い。しかしそれは露天商のやることだけだと思っていたし、私はここの店員が良い雰囲気だと思っていたので、私を騙そうとしているその姿勢に腹がたった。私は、
「0.50LTでしょ。」
「1TLです。」
まだ店員は言う。ボッてることがばれてるのに簡単には曲げない。私は0.5LTコインを出し、店員の差し出したチャイを飲んだ。店員はしげしげと立ち去っていった。

先ほど述べた通り、トルコは日本と比べると格差の大きい国であり、貧しい国である。なので商売でボるようなことをする人が多いのかもしれない。特に日本人とわかるとそうだ。私は人生初めて自分が日本人であるのが嫌だと思った。

いずれにしろ、この店では私は不快な思いをした。もうこの店に来ることはないだろう。

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